縁切りをすることで幸せになるきっかけをつかむ

―― 次美先生は、縁結びや縁切りなど、運命を自在に操ることができるとお聞きしました。

はい。想い人とのご縁を結ぶことはもちろん、「この人と離れたい」「縁を断ち切って幸せになりたい」と感じてらっしゃる方とのご縁もすっぱりと切ることができます。

―― 縁結びは幸せになれるイメージがすぐ浮かぶのですが、縁切りしたい相手との縁を断ち切ることでも、幸せになれるのでしょうか？

もちろんです。例えば、縁というものを1本の糸やロープのようなものと考えていただきたいのですが、縁が結ばれた状態は、いわゆる相思相愛の状態で、これはバランスが保たれています。一方、片方が「縁を切りたい」「もう好きではない」と感じている場合、糸の均衡が崩れ、必ずどちらかの方に無理が出てしまうのです。

―― “無理が出てしまう”とは、例えばどのようなことでしょうか。

そうですね、「縁切りしたい」と思っている方に無理が出た場合、身体に不調が現れたりもしますが、例えば「何をやっても幸せが感じられない」などの心の動きに大きな変化が現れます。そして、「相手が縁切りしたい」と思っている場合は、相手の心を何とかつなぎとめようと、無理に気を引こうとしたり、いけないこととはわかっていても、相手が嫌がることをやってしまう…ということなどが挙げられますね。

―― 別れ話がこじれて、片方がストーカー化してしまう…というような話は、今の先生のお話にあったように、縁の糸のバランスが崩れてしまっているからなのですね。

その通りです。一度結びついたご縁は自然には離れにくいものなので、いびつな形でつながったままになるので、関係がこじれてしまうのです。そのため、均衡が崩れた糸は、すっぱりと切ってしまった方が双方のためです。ご相談者様のお話を聞いていると、中には「私と別れてしまったら、相手がどうにかなってしまうのではないか」というお優しい心をお持ちの方もたくさんいらっしゃいますが、そうした思いはいっそのこと捨ててしまって、お互いのために幸せになりましょうとお話します。

―― 縁切りをした方が幸せになれるというのは意外でした。

「縁を切る」という言葉自体が冷たい印象を与えますからね。しかし、縁切りは決して後ろ向きなものではありません。縁を切ることでまた別の人とのご縁を結ぶことができるので、それがまた新たな出会いにつながったり、未練をすっぱりと断ち切るので、新しい人生に一歩踏み出すことができますね。縁切りは、幸せになるためのきっかけと考えれば、実はとても前向きなものなのですよ。

―― 日本は昔から人と人との縁を大切にしますから、縁切りをお願いするのも躊躇してしまいがちですが、先生のお話を聞いて、勇気づけられるご相談者様も多いように感じました。

恐縮してしまいますね（笑）。日本には「一期一会」という言葉があるように、縁を大事にする文化があります。しかし、世の中にはいろいろな人がいますから、中にはどうしても反りが合わない人や、昔は仲がよかったけど、今は一緒にいたくないと思う人も出てくると思います。そうした人間関係にお悩みでしたら、どうか一人で我慢せずに、私たちにご相談いただければと思います。